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コンシャスライン Part 4

colorconscious ox ph
こんにちは研究の中西京介です。

配合比率を1:1から1:3にすることで、一石二鳥の効果があります。

1つ目は、「表現したい色みで、白髪を染めることが可能になる」。
当たり前のことが、古くからの常識のためできませんでした。

過酸化水素はpH3~4のため、
2剤の比率を多くしていくと混合時のpHは低くなります。

混合時のpHと発色の関係は、pHが高いほど色み(赤、青、緑)、
pHが低いほどブラウンの反応がメインで進みます。

従来の1:1で特定の染料を多くするとブラウンを作れますが、
明るさが十分に出なくなってしまいます。

そのため、最近発売されている明るいファッショングレイカラーは
白髪に入りやすい、赤みよりの色構成になっています。
残念ながら、赤は褪色しやすいので、少しすると白髪がピカピカしてきます。

コンシャスラインは2剤の比率が多くなることで、ブラウンの反応がメインになります。
そのため、白髪をしっかりカバーします。
そして、過酸化水素の増加に伴う発色力を色みに用いることで、
表現したい色みを作りだします。
その結果、表現したい色みで、白髪を染めることが可能になりました。

2つ目は、「ダメージを低減することが可能になる」。

カラーダメージは「アルカリ剤」×「過酸化水素」×「pH」と考えることができます。

1:3にすることで、
「過酸化水素」の比率は3.0%→4.5%(混合時)に増加します。
「pH」は過酸化水素の比率が増加した分、下がります。
単純にこれだけだと、ダメージは増加します。

そこで、コンシャスラインは「アルカリ剤」をファッションラインより大幅に抑えました。
その結果、ダメージを低減することが可能になりました。

今までの常識にとらわれずに、新たな挑戦をすることで
「明るく、色みを楽しめ、白髪を感じさせない」が実現できました。

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